問題105 事例を読んで,グループワークの終結段階におけるソーシャルワーカーの対応に関する次の記述のうち,最も適切なものを一つ選びなさい。
〔事例〕
X総合病院では,医療相談室の主催で,発達障害のある子どもをもつ家族を対象に6回連続の「子育て教室」を隔週で実施している。各回の前半では,医師や臨床心理士による講義と質疑応答を中心に,障害や子どもへの対応の仕方などについての理解を深めた。後半には,不安や悩みなどを家族同士が話し合うプログラムを提供した。グループのメンバーからは,今後も悩みを話し合えるような場を持ちたいとの声も聞かれた。そこで,このグループのセルフヘルプグループへの移行も視野に入れ,「子育て教室」の最終回の計画を立てた。
1 感情面での評価よりも,教育効果の確認を優先する。
2 メンバーの要望が強い場合には,これまでどおり相談室主催で教室を継続する。
3 メンバー同士のトラブルを避けるため,メンバーへの個別援助を強化する。
4 メンバーに対する肯定的評価を伝達する。
5 地域の家族の会から会員を招いて,活動内容を紹介してもらう。
問題106 グループワークにおけるプログラム活動の選択に関する次の記述のうち,適切なものを一つ選びなさい。
1 グループのメンバーそれぞれの目標とグループ全体の目標の双方を達成できるかどうかを基準に選択する。
2 グループ活動を円滑に展開するため,グループワーカーの個人的な好みや得手不得手を基準に選択する。
3 グループの活動期間を通じてメンバー間の親和性を高めることを重視し,メンバー間に葛藤を生じさせないことを基準に選択する。
4 凝集性を高めるために,多様なメンバーそれぞれが,同一の参加方法でかかわることができることを基準に選択する。
5 複数のプログラム活動で全体のプログラムが構成される場合であっても,各プログラム活動において参加メンバー全員が満足することを基準に選択する。
問題107 Y児童相談所では,不登校の中学生を対象としたグループワークを実施している。月に2回の頻度で半年間,全12回のプログラムとして提供され,今回は8名の子どもたちが集まった。回を重ねるうちに,子どもたち同士の会話に,「そういう乱暴な言い方は,このグループには合わないよー」といった指摘がいくつか見られるようになった。やがて,子どもたちが着てくる服装に類似性が見られるようになったり,似たような言葉使いや態度がグループの特徴として明らかとなってきた。 次のうち,このような力動をもたらす要因として,最も適切なものを一つ選びなさい。
1 集団規範
2 集団意識
3 集団行動
4 集団思考
5 集団決定
問題108 事例を読んで,スーパーバイザーの対応に関する次の記述のうち,最も適切なものを一つ選びなさい。
〔事例〕
就労移行支援事業所に勤めるR職員は,利用者Sさん(39歳,男性)が,ここ2か月ほど元気がなく,いつも汚れた服を着ていることが気になっていた。Sさんの家族と話をする必要性を感じ,家族に電話をしたところ,Sさんの父親に「お前に何がわかるのだ」と怒鳴られ,一方的に電話を切られた。R職員は再度電話をしようとしたが,怒鳴られたことがショックで電話がどうしてもできなかった。そのことを上司によるスーパービジョンの場で報告した。
1 早急に心理治療を受けるように促す。
2 R職員に代わって電話をし,父親とR職員との関係を修復する。
3 家族に電話をすることのもつ難しさについて,R職員と話し合う。
4 ピア・スーパービジョンを設定し,R職員の心理的弱さを取り上げる。
5 R職員が適性を欠いていることを所長に報告する。
問題109 相談援助の記録に関する次の記述のうち,適切なものを一つ選びなさい。
1 クライエントとの接触で起こった事実をありのまま記録する過程記録は,物語のようにその過程を追うものであり,長期にわたる援助過程を記録するのに有効である。
2 クライエントに当人のケース記録を開示する場合には,ソーシャルワーカーには,その記録に含まれる第三者の秘密を守ることが求められる。
3 サービス提供者間で記録を共有することは協働を促進し,関係者間で開催する会議を代替しうる。
4 面接場面で起こった詳細な内容を伝えるためには,記録者の解釈を加えた逐語記録が適している。
5 福祉サービスの提供者と利用者との対等な関係を保つために,社会福祉法の制定により,記録の役割に説明責任を求める条項が新たに付け加えられた。
問題110 事例を読んで,事例検討会のあり方をめぐるT社会福祉士の対応に関する次の記述のうち,最も適切なものを一つ選びなさい。
〔事例〕
U地域包括支援センターでは,支援困難事例への対応方法の検討と地域におけるネットワークづくりを目的として,地域における複数の機関に所属する多職種の専門職をメンバーとした事例検討会を2か月に1回のペースで定期的に開催している。センターのT社会福祉士がこの検討会の事務局を担当している。この日の検討会では,居宅介護支援事業所のA介護支援専門員が現在担当している事例を提供した。
1 検討の対象となるのは提出された事例であることから,A介護支援専門員の心理的サポートについては取り扱わないようにする。
2 事例検討会の効果を上げるために,参加者による体験談の開示を中心に進める。
3 A介護支援専門員が提供した事例に対する援助方針に加えて,この地域に必要な社会資源を確認することも検討内容に含まれる。
4 事例検討会を円滑に進めるために,事例提供者の直接の上司がスーパーバイザーとして参加することを基本ルールとする。
5 個人情報保護の観点から,事例の検討に際して,クライエントの近隣に関する情報については提供しないようにする。
問題111 事例を読んで,B相談員(社会福祉士)の対応に関する次の記述のうち,最も適切なものを一つ選びなさい。
〔事例〕
婦人相談所の配偶者暴力相談支援センターのB相談員は,約3か月前からCさん(30歳,女性)と定期的に面接を重ねてきた。Cさんは,27歳で結婚して以来,夫からの暴力で悩んできた。最近の面接でCさんは,「私への暴力が少し減ったとはいえ,やっぱりこのまま彼と生活していくことに耐えられません。いよいよ離婚を決断しなきゃという感じです。でも,子どものことや,離婚後の生活のこと,お世話になった人のことを考えると,なかなか踏み切れなくて…」と話した。
1 暴力の実態についてさらに情報を集め,離婚すべきかどうかを判断し,Cさんを支援する。
2 離婚がもたらす環境の変化や得られる支援の実際について整理し,Cさん自身が意思決定できるように支援する。
3 夫と個人面接を実施し,暴力が収まる可能性があるかどうかを見極める。
4 離婚に係る手続きに必要な書類を用意し,決心がついたら連絡するよう伝える。
5 離婚後の子育ての大変さを伝え,拙速に答えを出すことを自重するよう伝える。