問題112 福祉サービスに関係する法人に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。
1 社会福祉法人は,社会福祉事業に対する社会的信用や事業の健全性を維持する上で,公益法人に代わる新たな法人制度を確立する必要があり,強い公的規制の下,助成を受けられる特別な法人として,第二次世界大戦前に創設された。
2 特定非営利活動法人制度は,市民が行う自由な社会貢献活動の健全な発展を促進し,公益の増進に寄与するために平成10年に創設されたが,税制上の取扱いから国が活動領域を5分野に限定している。
3 医療法人制度は,第二次世界大戦後間もなく創設され,現在では,病院,診療所,介護老人保健施設の開設・管理を目的としているが,医師一人だけでは法人格を持つことが認められていない。
4 社会福祉法人は,補助金に依存し,措置費による裁量余地の小さい運営であること,零細な規模の法人が多数を占めていることが問題と考えられており,自立・自律と責任を重視する「施設単位の経営」が求められている。
5 平成20年度に内閣府が行った調査によれば,特定非営利活動法人の特定非営利活動事業の収入について,寄附金が占める割合は4%程度と低いのに対して,「定款上の特定非営利活動事業」によるものは約70%である。
問題113 ミクロ組織論の領域におけるモチベーションに関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。
1 モチベーションの内容理論とは,個人が不満を回避する要因の関連性に焦点を当てるものである。
2 モチベーションの過程理論とは,モチベーション要因の階層構造に焦点を当てるものである。
3 ブルーム(Vroom,V.)らによる期待理論はモチベーションの内容理論の一つであり,ハーズバーグ(Herzberg,F.)の動機付け・衛生理論(2要因理論)はモチベーションの過程理論の一つである。
4 ハーズバーグ(Herzberg,F.)の動機付け・衛生理論(2要因理論)によれば,仕事の達成や承認,責任などは,職務不満足に関係する衛生要因である。
5 デシ(Deci,E.)の内発的動機付け理論によれば,金銭という外発的報酬を高めることは,作業や仕事などそれ自体から得られる内発的動機付けを低下させる可能性がある。
問題114 集団に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。
1 集団の作業能率に関するホーソン実験によって,作業環境と金銭的条件が作業能率に強く関係していることが明らかになった。
2 集団の凝集性が高ければ業績が高くなり,集団の凝集性が低ければ業績が低くなる,とは限らない。
3 アッシュ(Asch,S.)の実験によれば,集団圧力とそれに対する同調を免れるのは,集団の半数以上が自分の味方になる時点であることが,明らかになった。
4 集団で考えると,誤った決定あるいは,偏った決定に陥らないですむようになることを集団思考(groupthink)という。
5 シェリフ(Sherif,M.)らの実験によれば,2つの集団間の対立の解消は,両集団が楽しいひとときを一緒に過ごすことで可能になることが明らかになった。
問題115 リーダーシップ理論に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。
1 リーダーシップとは,組織の上位者が,下位にある個人や集団に対して影響を及ぼして,組織目標の達成を促すプロセスである。
2 リーダーシップとは,組織の理念やあるべき姿を示し,個人や集団を統率し,導くことであり,部下に対する配慮やネットワークづくりといったものは含まれない。
3 リーダーシップは,「行動」からではうまく説明できず,それを発揮する人の能力・資質などの「特性」に着目する方がよく説明できる。
4 オハイオ州立大学の研究によれば,リーダーシップ行動は「構造づくり」と「配慮」から説明でき,「構造づくり」と「配慮」の両方が高いリーダーの下で,メンバーの業績度と満足度が高まる可能性が高いとした。
5 フィードラー理論によれば,リーダーとメンバーの関係が良好で,仕事の内容・手順が明確な場合は,「タスク志向型」のリーダーより,「人間関係志向型」のリーダーの方が,よい業績が得られるとした。
問題116 福祉人材の確保・育成に関する次の記述のうち,適切なものを一つ選びなさい。
1 人事制度で使われるコンピテンシー(competency)とは,ある職務や役割において効果的もしくは優れた業績を発揮する行動特性をいう。
2 人事考課とは,昇給・賞与等給与管理のための評価が主たる実施目的で,教育訓練や能力開発とは関係がない。
3 インターンシップ(internship)制は,学生にとっては職業意識を形成し適性に合った職業選択を可能にするなど多くの利点があるとされる一方,採用する雇用側にはあまり効果のないものとされている。
4 介護職員処遇改善交付金事業では,承認された介護事業者に対して,介護職員の処遇改善を目的に,従事する職員数に応じて交付金が支給される。
5 「新人材確保指針」で示されたキャリアアップの仕組みの構築とは,現在資格を持たないで社会福祉事業に従事する者に限定された資格取得支援のことである。
(注)「新入材確保指針」とは,「社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な指針」(平成19年厚生労働省告示第289号)のことである。
問題117 福祉サービスの収支,会計に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。
1 介護保険サービスや障害福祉サービスの対価として事業者が受け取る費用の単価についてはt地域を問わず全国一律の金額を厚生労働大臣が定めている。
2 介護保険サービスや一部サービスを除いた障害福祉サービスにおいては,事業者は,指定事業所ごとに経理を区分するとともに,各サービスの事業の会計とその他の事業の会計を区分しなければならない。
3 減価償却とは,長期間にわたって使用される固定資産の取得に要した支出を,その資産が使用できる期間にわたって費用配分する会計上の手続きであり,福祉サービスのために利用する土地や建物もその対象となる。
4 事業活動収支計算書又は事業活動計算書とは,事業活動を営むに当たり,どのようにして資金を調達し,それがどのような資産に投入されているかをみることを目的として,ある時点の資産,負債,純資産を示したものである。
5 貸借対照表とは,事業の経営状態や事業の継続性を明らかにすることを目的として,ある一定期間の事業活動収入(収入)と事業活動支出(費用〉の状態を示したものである。
問題118 適切なサービス提供体制の確保に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。
1 社会福祉法人が経営する社会福祉施設における運営費(措置費)の弾力運用が認められるための条件の一つとして,福祉サービスの第三者評価を受審していることが必要であるが,その場合,受審の結果については公表する必要はない。
2 社会福祉法第78条第1項によれば,社会福祉事業の従事者は,自らその提供する福祉サービスの質の評価を行うこと,とされている。
3 社会福祉法第78条第2項によれば,社会福祉事業者の団体は,福祉サービスの質の公正かつ適切な評価の実施に資するための措置を講ずるよう努めなければならない,とされている。
4 社会福祉事業については情報提供を積極的に行う観点から広告は原則自由であるが,誇大広告については社会福祉法により禁止されている。
5 社会福祉法第82条によれば,社会福祉事業の経営者は,その提供する福祉サービスの利用者等からの苦情があった場合,まず,都道府県の運営適正化委員会に届けなければならない,とされている。